夜勤がある仕事をしていると、「昼間に働く会社員向けの副業は自分には続けにくい」と感じることがあります。夜勤前後は睡眠や休息を優先したいため、一般的な副業選びとは少し基準を変える必要があります。
結論からいうと、夜勤がある人でも副業はできます。ただし、決まった時間に働く副業よりも、好きな時間に作業できる在宅型や納期型の副業のほうが生活リズムを調整しやすいでしょう。
この記事では、夜勤勤務の人に限定して、取り組みやすい副業の種類、生活リズムを崩しにくい選び方、始める前に確認しておきたい注意点を紹介します。
夜勤がある人でも副業はできる?時間を固定しない仕事が向いている
夜勤がある人が副業をするうえで重要なのは、「空いている時間が多いか」ではなく、体調に合わせて働く時間を変更できるかです。
夜勤明けは昼間の時間が空いているように見えても、睡眠や疲労回復に使う必要があります。厚生労働省の睡眠に関する情報でも、交替勤務では睡眠時間帯の変化により眠気や注意力低下などが生じる場合があるとされています。
そのため、夜勤勤務者の副業は次のような条件で選ぶと続けやすくなります。
- 出勤時間が固定されていない
- 自宅で作業できる
- 30分から1時間程度でも作業を進められる
- 夜勤明けに無理をして働かなくてもよい
- 急なシフト変更にも対応しやすい
- 本業とは違う種類の体力を使える
特に相性がよいのは、勤務時間ではなく「納品」で仕事が完了する副業です。
| 副業の特徴 | 夜勤勤務との相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 好きな時間に作業できる | 高い | 夜勤や休日に合わせて予定を変更しやすい |
| 在宅で完結する | 高い | 移動時間を減らして休息を確保しやすい |
| 納期までに完成させる | 高い | 毎日同じ時間に働く必要がない |
| 勤務時間が固定される | 低め | 本業のシフト変更と重なる可能性がある |
| 体力を使う仕事 | 低め | 夜勤との組み合わせで疲労が蓄積しやすい |
夜勤がある人でもできる副業7選
夜勤勤務では、単純に収入だけで副業を選ぶより、時間の自由度や身体への負担まで考えることが大切です。
ここでは、会社員一般ではなく、夜勤や交替勤務がある人が続けやすいかという視点で7種類を紹介します。
Webライティング
Webサイトの記事や商品紹介文などを作成する仕事です。案件によって条件は異なりますが、決められた日時に出勤するのではなく、指定された納期までに文章を完成させる形式が多くあります。
そのため、今日は30分、休日は2時間というように、勤務シフトに合わせて作業量を調整しやすいことがメリットです。
夜勤前後にまとまった時間を確保する必要がなく、作業を分割しやすいため、夜勤がある人と相性のよい副業の一つです。
最初は、自分が本業で経験している業界や趣味など、知識のあるテーマから始めると文章を作りやすくなります。ただし、本業で知った社外秘情報や顧客情報などを書かないよう注意が必要です。
データ入力や文字起こし
指定された情報を入力したり、音声や動画の内容を文章にしたりする仕事です。
作業内容が明確な案件であれば、夜勤のない日や休日に少しずつ進められます。専門的な資格がなくても始められる案件を探しやすい点も特徴です。
一方で、作業量に対して報酬が見合うかは案件によって差があります。応募するときは報酬額だけでなく、必要な作業時間まで確認して判断しましょう。
動画編集
動画の不要部分をカットしたり、テロップや効果音を入れたりする仕事です。
パソコンや編集ソフトの操作を覚える必要はありますが、一度スキルを身につければ、自宅で作業できる案件を探せます。
納期から逆算して自分で作業時間を組める案件であれば、夜勤が続く週は作業量を減らし、休日にまとめて編集する方法も取れます。
ただし、納期が短い案件を抱えすぎると夜勤明けまで作業する状況になりかねません。最初は余裕のある納期の仕事を選ぶほうが安全です。
Webデザインや画像制作
Webサイトに使用する画像やバナー、資料などを制作する副業です。
デザインソフトを使うスキルは必要ですが、成果物を期限までに提出する形式であれば、毎日決まった時間に働く必要はありません。
夜勤勤務者の場合は、リアルタイムの打ち合わせが何度も必要な仕事よりも、依頼内容を確認して自分のペースで制作できる案件を選ぶと続けやすいでしょう。
プログラミングやWebサイト制作
プログラムの作成や修正、Webサイト制作なども在宅で取り組める副業の一つです。
習得までに学習時間が必要ですが、スキルを身につければ納品型の案件を選べます。
まとまった集中時間が必要になることもあるため、夜勤明けではなく、休日や夜勤のない日に作業時間を設定する方法が向いています。
すぐに収入を得ることだけを目的にするより、数か月単位でスキルを身につけながら副業につなげたい人向けです。
スキル販売やオンラインサポート
自分が持っている知識や経験を使い、文章作成、資料作成、相談、添削、イラスト制作などを提供する方法です。
チャットや納品で完結するサービスなら時間を調整しやすいため、夜勤がある人でも取り組みやすくなります。
一方、オンライン相談やレッスンのように開始時刻が決まるサービスは、シフト変更との相性を考える必要があります。
夜勤が不規則な人は、リアルタイム対応よりも納品型のサービスを選ぶと予定を管理しやすくなります。
ブログやデジタルコンテンツ制作
ブログの記事を書いたり、自分で作成したテンプレートや教材などのデジタルコンテンツを販売したりする方法です。
依頼主から納期を指定される仕事とは異なり、自分のペースで進められることが大きな特徴です。
すぐに安定した収入につながるとは限りませんが、夜勤が忙しい時期には更新を減らし、余裕のある時期に作業量を増やせます。
時間の自由度を最優先したい人には検討しやすい方法です。
夜勤勤務で副業を選ぶ5つのポイント
同じ在宅副業でも、仕事内容によって必要な時間や負担は大きく異なります。
夜勤がある人は、次の5つを確認してから始めると、生活リズムを崩しにくくなります。
夜勤明けを主な作業時間にしない
夜勤明けの昼間は時間が空いているように感じますが、副業のための時間として最初から予定に組み込まないほうがよいでしょう。
交替勤務では通常とは異なる時間帯に睡眠を取ることになり、睡眠不足や眠気につながることがあります。
副業は睡眠時間を削って増やすのではなく、体調に余裕がある時間の一部を使うことが基本です。
夜勤明けは休息を優先し、余裕があった場合だけ短時間の軽い作業をする程度に考えると予定を組みやすくなります。
決まった時間への出勤が必要ない仕事を選ぶ
夜勤がある仕事では、勤務日や勤務時間が週ごとに変わるケースがあります。
毎週決まった曜日の18時から働くような副業では、本業のシフトと重なる可能性があります。
納期型や成果物型など、自分で作業時間を決められる副業であれば、本業のシフトを確認してから予定を組めます。
30分単位でも進められる仕事を選ぶ
毎回3時間以上のまとまった作業時間が必要な仕事は、夜勤が続くと予定を確保しにくくなります。
調査、下書き、編集、確認など作業を小さく分けられる仕事なら、短時間でも進められます。
「休日に5時間働く」という予定より、「余裕のある日に30分から1時間進める」という形のほうが継続しやすいでしょう。
本業と同じ身体的負担を重ねない
本業が立ち仕事や力仕事であれば、副業まで身体を使う仕事にすると負担が増えます。
反対に、本業で長時間パソコンを使う場合は、副業でも画面を見続けることで疲れを感じる人もいるでしょう。
収入だけでなく、本業で使う体力や集中力とのバランスも確認することが大切です。
納期に余裕がある案件を選ぶ
「依頼から翌日までに納品」のような案件は、突然の残業やシフト変更があると対応できなくなる可能性があります。
夜勤勤務の場合は、実際に作業できる時間だけでなく、予定変更が起きても間に合う余裕を持って仕事を受けましょう。
最初から複数案件を抱えず、自分が無理なく対応できる作業量を把握してから増やす方法が向いています。
夜勤がある人が避けたい副業の特徴
夜勤と副業を両立するには、「できる仕事」を探すだけでなく、負担が大きくなりやすい仕事を避けることも重要です。
- 本業の夜勤直後から働くことを前提とする仕事
- 毎週決まった曜日や時刻への出勤が必須の仕事
- 深夜までリアルタイム対応が必要な仕事
- 急な依頼にすぐ返信することを求められる仕事
- 長時間の立ち仕事や力仕事など身体的負担が大きい仕事
- 短い納期の案件を大量に受ける働き方
- 最初に高額な費用を支払うことを求める副業
特に注意したいのが、「夜勤中に起きているのだから、そのまま別の仕事もできる」と考えることです。
本業中に副業をすることは勤務先のルール上問題になる可能性があります。また、夜勤終了後まで連続して働けば、休息時間を削ることにもなります。
夜に起きている時間を増やすのではなく、本業以外の空き時間を無理なく使える仕事を選びましょう。
副業を始める前に確認したい3つのこと
時間に余裕があっても、すぐに副業を始めてよいとは限りません。
特に会社員として夜勤をしている場合は、勤務先のルール、労働時間、税金について事前に確認しておきましょう。
勤務先の就業規則と届出ルール
最初に確認したいのが、本業の勤務先にある副業・兼業のルールです。
厚生労働省のモデル就業規則では、勤務時間外に他社などの業務へ従事できる規定例が示されている一方、本業への支障、企業秘密の漏えい、信用を損なう行為、競業による利益侵害などがある場合には、副業を禁止または制限できる例も示されています。
実際のルールは会社ごとに異なるため、「副業可能か」だけでなく「事前届出が必要か」まで確認しておきましょう。
本業と副業を合わせた労働時間
別の会社に雇用される形で副業をする場合、本業と副業先の労働時間は、労働基準法上、原則として通算して扱われます。
つまり、「本業とは別会社だから、副業先で働く時間は完全に別」という考え方ではありません。
夜勤勤務ではもともと生活時間が不規則になりやすいため、法律上の労働時間だけでなく、自分自身でも睡眠時間や休息時間を含めて管理することが大切です。
なお、フリーランスや個人事業など労働基準法上の労働者に該当しない働き方は、原則として同じ労働時間通算の対象ではありません。ただし、契約名称だけではなく実際の働き方によって判断される場合があります。
副業収入に関する税金
副業で収入を得ると、働き方や所得金額によって確定申告が必要になる場合があります。
たとえば、1か所から給与を受けて年末調整をしている給与所得者でも、給与所得・退職所得以外の所得が一定額を超えると確定申告が必要になるケースがあります。
一方、別会社から給与を受け取る副業では判定方法が異なります。
「副業は20万円までなら何もしなくてよい」と一律に判断せず、自分の副業が給与なのか、業務委託などによる所得なのかを確認しておきましょう。
夜勤の働き方別に副業時間を考える
夜勤といっても、毎日夜に働く固定夜勤と、日勤・夜勤を繰り返す交替勤務では、副業に使いやすい時間が異なります。
| 勤務パターン | 副業を入れやすい時間 | 注意点 |
|---|---|---|
| 固定夜勤 | 起床後から出勤までの余裕がある時間、休日 | 睡眠時間を削らない |
| 日勤と夜勤の交替制 | 休日、勤務が軽い日の短時間 | シフト変更に対応できる副業を選ぶ |
| 夜勤回数が不規則 | 休日を中心に調整 | 固定曜日の副業を避ける |
| 夜勤明け | 原則として休息を優先 | 長時間の副業を予定に入れない |
夜勤のある人は「1日何時間副業するか」よりも、「1週間または1か月の中でどこなら無理なく作業できるか」を考えるほうが予定を組みやすくなります。
夜勤と副業を両立するなら週単位で予定を組む
夜勤がある人は、毎日同じ時間に副業する必要はありません。
たとえば、夜勤前日は軽い作業だけにし、夜勤明けは休む。休日に集中して作業し、日勤後は余裕があるときだけ30分程度進める、といった組み方ができます。
副業の予定を先に固定するのではなく、本業のシフトと必要な睡眠時間を先に確保し、その残りに副業を入れることがポイントです。
- 1か月分の本業シフトを確認する
- 夜勤前後の休息時間を確保する
- 休日や余裕のある日を探す
- 副業に使える時間を少なめに設定する
- 実際に続けられた時間を基準に翌月の予定を調整する
最初から最大限働くのではなく、少ない作業量から始めたほうが、自分に合ったペースを判断しやすくなります。
夜勤と副業についてよくある質問
夜勤明けに副業をしても大丈夫ですか?
夜勤明けを毎回の副業時間として固定することはおすすめできません。夜勤後は睡眠や疲労回復を優先し、体調に余裕がある場合だけ短時間の作業をする程度に考えるほうが続けやすいでしょう。
夜勤のある会社員に一番向いているのは在宅副業ですか?
在宅であることに加えて、働く時間を自分で決められることが重要です。在宅勤務でも勤務開始時刻が固定される仕事は、本業のシフトと重なる可能性があります。
スマホだけでもできる副業はありますか?
アンケート回答や簡単な文章作成など、スマートフォンだけでできる仕事もあります。ただし、仕事の選択肢を増やしたい場合は、パソコンを利用できたほうがWebライティング、動画編集、デザインなどに取り組みやすくなります。
夜勤中の空き時間に副業をしてもよいですか?
本業の勤務時間中に個人的な副業をすることは、勤務先の就業規則や職務上の義務に反する可能性があります。夜勤中に待機時間がある場合でも、自己判断で副業に使わず勤務先のルールを確認してください。
副業先でもアルバイトとして働けますか?
可能なケースはありますが、別会社に雇用される副業では、本業と副業先の労働時間が原則として通算されます。夜勤に加えて別のシフト勤務を入れる場合は、勤務先への届出ルールや総労働時間を確認することが重要です。
副業を始めるなら月に何時間くらいがよいですか?
夜勤回数や仕事内容、通勤時間、体調によって異なるため、一律に何時間が適切とはいえません。最初は少ない時間から始め、睡眠や本業への影響がないか確認しながら調整するとよいでしょう。
副業収入が20万円以下なら確定申告は不要ですか?
必ずしもそうとは限りません。給与を何か所から受け取っているか、副業が給与所得なのか給与以外の所得なのかなどによって確定申告の判定が変わります。20万円という金額だけで判断しないようにしましょう。
夜勤がある人は生活リズムを守れる副業から始めよう
夜勤がある人でも副業はできます。ただし、日勤だけの会社員と同じ感覚で予定を組むのではなく、睡眠と本業を優先したうえで自由に時間を調整できる副業を選ぶことが重要です。
Webライティング、データ入力、動画編集、Webデザインなど、納期までに自分のペースで進められる仕事であれば、夜勤や休日に合わせて作業量を調整できます。反対に、固定シフトや身体的負担の大きい副業は慎重に検討しましょう。
まずは勤務先の副業ルールを確認し、夜勤前後の睡眠時間を確保したうえで、週に数回の短時間作業から始めるのが現実的です。副業のために生活リズムを崩すのではなく、今の勤務を続けながら無理なく継続できる働き方を選びましょう。



