AIライティング案件では、記事本文を作る作業とは別に「CMS入稿」を依頼されることがあります。
ここでいうCMS入稿とは、完成した原稿をWordPressなどのCMSへ登録し、見出しや装飾、画像、リンクなどを整えて、納品できる状態にする作業です。
執筆ではなくCMS作業だけを担当する案件では、文章を一から作る能力よりも、指定された原稿を崩さず正確に反映する力が重要です。どこまで作業するかは案件ごとに異なるため、納品範囲を理解してから作業を始める必要があります。
AIライティング案件のCMS入稿とは
AIライティング案件におけるCMS入稿は、AIで生成された原稿や編集済みの原稿をCMSへ登録し、Web記事として公開できる形に整える工程を指します。
CMSにはさまざまな種類がありますが、Webメディア案件ではWordPressが指定されるケースがあります。WordPressのクラシックエディターでは「ビジュアル」と「テキスト」を切り替えることができ、テキスト画面ではHTMLを直接確認・編集できます。
| 作業 | CMS入稿に含まれる可能性 |
|---|---|
| 完成原稿の貼り付け | 高い |
| H2・H3などの見出し設定 | 高い |
| 太字・リスト・表などの装飾 | 高い |
| リンクの設定 | 案件による |
| 画像の挿入 | 案件による |
| アイキャッチ画像の設定 | 案件による |
| スラッグやメタ情報の入力 | 案件による |
| 記事本文の新規執筆 | 通常は別作業 |
「CMS入稿」と書かれていても、単純なコピー&ペーストだけとは限りません。装飾や画像設定まで含む案件もあれば、本文を登録して下書き保存するところまでの案件もあります。
AIライティング案件で求められる7つのCMS入稿作業
CMS入稿だけを担当する場合、主な仕事は原稿をWebページとして正しく表示できる状態へ整えることです。
具体的には、次の7つの作業を確認しておくと業務範囲を把握しやすくなります。
- 完成原稿をCMSへ貼り付ける
- H2・H3などの見出しを設定する
- 太字・リスト・表などを装飾する
- 指定されたリンクを設定する
- 画像やアイキャッチを設定する
- スラッグやSEO項目を入力する
- プレビューで確認して納品する
完成原稿をCMSへ貼り付ける
最初に行うのが、支給された原稿をCMSの編集画面へ登録する作業です。
GoogleドキュメントやWord、スプレッドシート、テキストファイルなどから原稿をコピーする案件もあれば、AIが生成したHTMLをそのままテキストエディターへ貼り付ける案件もあります。
重要なのは、元原稿にない文章を勝手に追加・削除しないことです。CMS入稿のみを依頼されている場合、文章表現が気になっても、修正まで担当範囲に含まれているとは限りません。
明らかな誤字や不自然な箇所を見つけた場合も、案件のルールに従って修正するか、確認事項として報告するのが基本です。
H2・H3などの見出しを設定する
原稿内の見出しを、CMS上で適切な見出しタグとして設定します。
一般的な記事本文では、大見出しをH2、その中にある小見出しをH3として設定します。さらに細かく分ける場合はH4を使用することもあります。
単に文字を太くしただけでは見出しにはなりません。CMS上で見出しとして設定されているか、HTMLであれば適切な見出しタグになっているかを確認します。
記事タイトルが別途H1として出力されるサイトでは、本文中の最初の見出しをH2から始めるケースが一般的です。ただし、最終的には案件ごとのマニュアルを優先します。
太字・リスト・表などを装飾する
原稿の指示に合わせて、重要部分の太字、箇条書き、番号付きリスト、表などを設定します。
案件によっては、テーマ独自のボックスやマーカー、吹き出しなどを使用する場合もあります。
- 重要な文章を太字にする
- 並列情報を箇条書きにする
- 手順を番号付きリストにする
- 比較情報を表にする
- 指定された注意書きやボックスを設定する
装飾は多ければよいわけではありません。CMS入稿担当者が自己判断で装飾を増やすと、サイト全体のデザインルールと合わなくなることがあります。
装飾指定がある場合は、見た目を独自にアレンジするのではなく、指定されたルールを再現することが重要です。
指定されたリンクを設定する
案件によっては、内部リンクや外部リンクの設定もCMS入稿作業に含まれます。
内部リンクは同じサイト内の記事へのリンク、外部リンクは別サイトへのリンクです。リンク先のURLとアンカーテキストが指定されている場合は、その指示どおりに設定します。
リンク設定では、URLだけでなく「どの文字列からリンクするか」まで確認することが重要です。
貼り付け後はリンク切れやURLの入力ミスがないか確認します。新しいタブで開く設定などについても、サイトごとの運用ルールがあれば従います。
画像やアイキャッチを設定する
画像挿入まで依頼範囲に入っている案件では、指定された画像をメディアライブラリへアップロードし、記事内の指定位置へ配置します。
画像については、単にアップロードするだけでなく、ファイル名、代替テキスト、キャプション、表示サイズなどを指定される場合があります。
また、記事一覧やSNSシェアなどで使用されるアイキャッチ画像を別途設定する案件もあります。
画像選定そのものが仕事内容に含まれていない場合は、自己判断で画像を探して追加せず、支給画像や指定素材だけを使用します。
スラッグやSEO項目を入力する
本文以外の入力欄まで設定する案件もあります。
代表的なのは、記事URLの一部になるスラッグ、カテゴリー、タグ、メタディスクリプションなどです。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| スラッグ | 指定された英数字になっているか |
| カテゴリー | 指定カテゴリーが選択されているか |
| タグ | 必要な場合のみ設定されているか |
| メタディスクリプション | 指定文が正しく入力されているか |
| 公開状態 | 下書き・予約・公開の指示に合っているか |
これらはサイト運営側で設定する案件もあるため、CMS入稿担当者が必ず入力する項目ではありません。
入力欄があるからといって自己判断で埋めず、依頼内容に含まれている項目だけを設定します。
プレビューで確認して納品する
CMSへの入力が終わったら、編集画面だけで判断せずプレビューを確認します。
WordPressでは、編集画面と実際のサイト表示で見た目が異なる場合があります。テーマ側のデザインが適用されるため、見出しや表、画像などはプレビューで確認することが重要です。
- 見出し階層が崩れていないか
- 段落が不自然につながっていないか
- リストや表が正しく表示されているか
- 画像が指定位置に表示されているか
- リンク先に間違いがないか
- 不要な文字やHTMLが表示されていないか
- 公開状態が指示どおりになっているか
確認が終わったら、指定された方法で下書き保存やレビュー待ちの状態にして納品します。
CMS入稿とライティング作業は分けて考える
AIライティング案件を見るときに注意したいのが、「記事制作」と「CMS入稿」が同じ仕事とは限らないことです。
たとえば、完成済みの記事をWordPressへ登録するだけなら、中心となるのはCMS操作です。一方、AIで原稿を生成し、文章を修正してからCMSへ入稿する案件であれば、ライティングや編集も業務範囲に含まれます。
| 業務 | 主な内容 |
|---|---|
| ライティング | 本文を新しく作成する |
| 編集・校正 | 文章を修正して品質を整える |
| CMS入稿 | 完成原稿をCMSに登録して表示を整える |
| 公開作業 | 公開日時や公開状態を設定する |
「AIライティング案件」という名称だけを見て、記事を書く仕事だと判断しないことが大切です。
募集要項では、「原稿作成済み」「CMS入稿のみ」「装飾まで」「画像設定あり」など、どこからどこまで担当するのかを確認します。
AI生成原稿をCMS入稿するときの注意点
AIで作成された原稿を扱う場合は、通常の入稿に加えて、貼り付け時の形式にも注意が必要です。
Markdown記号が残っていないか確認する
AIツールからコピーした文章には、「##」「###」「**」などのMarkdown記号が含まれている場合があります。
CMS側で自動変換されない環境にそのまま貼り付けると、記号が本文として表示されてしまいます。
HTML入稿を指定されている場合は、見出しや太字などがHTMLとして正しく設定されているか確認します。
コードフェンスを本文に入れない
AIがHTMLを出力すると、HTML全体をコードフェンスで囲むことがあります。
コードフェンスまでCMSの本文欄へ貼り付けると、不要な文字として表示されたり、意図したHTMLとして処理されなかったりする場合があります。
CMSへHTMLを直接入稿する場合は、必要なHTML本体だけを貼り付けます。
ビジュアルとテキストの切り替え後を確認する
WordPressのクラシックエディターでは、ビジュアル画面とテキスト画面を切り替えて編集できます。
テキスト画面ではHTMLを直接扱えますが、編集方法や使用しているプラグイン、入力したコードによっては、画面を切り替えた際にHTMLの状態が変わる場合があります。
独自HTMLを使っている記事では、不要に何度も画面を切り替えず、保存後の表示まで確認するとミスを防ぎやすくなります。
AIの文章を勝手に書き直さない
入稿中に不自然な表現を見つけても、CMS入稿だけを担当している場合は、文章修正が業務範囲外の可能性があります。
文章品質の判断とCMS上の表示確認は別の仕事です。
修正権限が与えられていない案件では、問題箇所を勝手に変更するのではなく、指定された連絡方法で確認するほうが安全です。
CMS入稿で起こりやすいミス
CMS入稿は単純作業に見えますが、細かな設定ミスがそのまま記事の表示や納品状態に影響します。
特に次のようなミスには注意が必要です。
- H2とH3の階層を間違える
- 原稿の一部を貼り付け忘れる
- Googleドキュメントなどの不要な書式を持ち込む
- 指定されていない装飾を追加する
- リンク先URLを間違える
- 画像の挿入位置を間違える
- 表の一部がスマートフォンで崩れる
- スラッグやカテゴリーを設定し忘れる
- 下書き指定の記事を公開してしまう
なかでも公開状態の間違いは注意が必要です。公開権限を持っていても、依頼者から公開指示が出ていなければ下書きのまま納品する案件があります。
「操作できること」と「依頼されていること」は分けて考える必要があります。
CMS入稿案件を受ける前に確認したいこと
「CMS入稿あり」という情報だけでは、実際の作業量を判断できません。
応募前や作業開始前には、少なくとも以下を確認しておくと認識違いを防ぎやすくなります。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 使用CMS | WordPressなど何を使用するか |
| エディター | クラシックかブロックエディターか |
| 原稿形式 | テキスト・ドキュメント・HTMLなど |
| 装飾 | 見出し、太字、表、ボックスなどの範囲 |
| 画像 | 支給か選定が必要か |
| リンク | URL支給か自分で設定先を判断するか |
| SEO項目 | スラッグやメタ情報まで担当するか |
| 納品状態 | 下書き、レビュー待ち、公開のどこまでか |
特に作業量が変わりやすいのは、画像、装飾、リンク、SEO項目です。
本文を貼り付けるだけの案件と、画像設定や装飾、リンク、メタ情報まで含む案件では、同じ1記事でも必要な時間が大きく変わります。
CMS入稿の納品前チェックリスト
作業完了後は、感覚だけで確認するのではなく、チェック項目を固定しておくとミスを減らせます。
- 記事タイトルが指定どおりか
- 原稿の抜けや重複がないか
- H2・H3の階層が正しいか
- 太字やリストなどの装飾が指示どおりか
- 表が正常に表示されているか
- 指定リンクが正しく設定されているか
- 画像と代替テキストが指定どおりか
- アイキャッチの設定漏れがないか
- カテゴリーやタグが指定どおりか
- スラッグが指定どおりか
- メタディスクリプションの入力漏れがないか
- プレビューで表示崩れがないか
- 公開状態が指定どおりか
案件独自のチェック項目がある場合は、この基本項目よりも依頼者のマニュアルを優先します。
AIライティング案件のCMS入稿でよくある質問
CMS入稿だけなら文章を書く必要はありませんか?
「CMS入稿のみ」と明記されている案件であれば、基本的には支給された原稿をCMSへ登録する作業が中心です。
ただし、誤字修正や文章調整まで含まれている場合もあるため、募集要項や作業マニュアルで担当範囲を確認してください。
CMS入稿にはHTMLの知識が必要ですか?
案件によります。ビジュアルエディターだけで完結する案件であれば、高度なHTML知識がなくても対応できる場合があります。
一方、クラシックエディターのテキスト画面へHTMLを直接貼り付けたり、表示崩れを修正したりする案件では、見出し、段落、リンク、リスト、表など基本的なHTMLを理解していると対応しやすくなります。
WordPressのクラシックエディターではどこにHTMLを貼りますか?
クラシックエディターにはビジュアル画面とテキスト画面があり、HTMLを直接扱う場合はテキスト画面を使用します。
ただし、依頼者から入稿方法が指定されている場合は、その手順を優先してください。
画像選定もCMS入稿に含まれますか?
必ず含まれるわけではありません。
支給画像を挿入するだけの案件、指定サイトから画像を選ぶ案件、画像作成まで含む案件などがあります。画像選定の記載がなければ、作業開始前に範囲を確認しておくと安全です。
記事は自分で公開してよいですか?
公開権限があっても、依頼者から公開指示がなければ自己判断で公開しないほうが安全です。
「下書き保存まで」「レビュー待ちで納品」「予約投稿まで」など、案件ごとに指定された納品状態へ合わせます。
AIで作られたHTMLはそのまま貼り付けても大丈夫ですか?
そのまま使えるとは限りません。
コードフェンス、不要なタグ、Markdown記号、案件で使用しない装飾などが含まれている可能性があるため、指定されたHTML形式になっているかを確認してから入稿します。
AIライティング案件のCMS入稿は正確な反映と確認が重要
AIライティング案件のCMS入稿とは、完成した原稿をCMSへ登録し、見出し、装飾、リンク、画像などを整えて納品可能な状態にする作業です。
執筆作業に限定されない一方で、どこまでがCMS入稿に含まれるかは案件によって異なります。本文貼り付けだけなのか、画像やリンク、スラッグ、メタ情報まで担当するのかを最初に確認することが重要です。
CMS入稿だけを担当する場合は、文章を独自に書き換えることより、支給された原稿と作業指示を正確にCMSへ反映し、プレビューまで確認して納品することが基本になります。


