女性向けコミュニティ？『LEON』がネットワークビジネスになる理由

「LEON」という言葉を聞いたとき、「女性のための学びと仲間づくり」といった魅力的な言葉が浮かぶかもしれません。

しかしながら、実際にその裏側を見ると、「ネットワークビジネス（MLM）」的な構造が隠れているという声も少なくありません。

特に、SNSのダイレクトメッセージ（DM）での募集、会費・商品購入のノルマ、紹介制度による報酬構造などが指摘されており、いざ参加した後で「思っていたものと違った」という体験談も見られます。

本記事では、表向きの「LEON」がどんなコミュニティとして語られているのか、そして実際に「ネットワークビジネス」との関係性や法的・消費者保護の観点からどこに注意すべきかを整理します。

さらに、実際に勧誘を受けた方の体験談を元に、参加前にチェックしておきたいポイントや、安心して学びたい女性のための代替サービスもご紹介。

「入ってから後悔しない」ための知識を、一緒に確認していきましょう。

1. 「LEON」とは何か？その表向きの姿を解説

「LEON」とは、女性の自立や起業、副業支援をテーマに掲げたオンラインコミュニティとして知られています。

表向きには「女性が自由に働ける社会を作る」「仲間と一緒に夢を叶える」といったポジティブなメッセージが強調されており、Instagramなどを中心に多数のフォロワーを獲得しています。

しかし、その活動内容や組織構造を詳しく見ると、単なるサロンというよりも、ビジネスモデルの一部として新規会員の勧誘や商品の販売が関係しているケースが見られます。

こうした点から、LEONは単なるコミュニティではなく、ネットワークビジネス的な性質を持つと指摘されることもあります。

まずは、LEONがどのように「女性支援」を掲げて活動しているのかを具体的に見ていきましょう。

1-1. 女性起業家支援・オンラインサロンとしての「LEON」

LEONの公式な打ち出し方は「女性起業家支援」や「夢を叶えるオンラインサロン」という言葉です。

そのため、SNS上では「女性が経済的に自立するための場」や「自分の力で稼ぐ力を身につけよう」といった魅力的なコピーが並びます。

参加者は、Instagram運用・副業ノウハウ・メンタルマネジメントなどを学べるとされ、サロンメンバー同士の交流も盛んです。

一見すると健全な女性支援型コミュニティに見えますが、裏側では「教材購入」「会員紹介」「チーム加入」などの条件が存在する場合があり、それが実質的にネットワークビジネスに近い構造を生んでいます。

つまり、学びの名目で始めた人が、気づかぬうちに“販売側”へとシフトしていく構図があるのです。

1-2. 勧誘の入口としての“コミュニティ”という表現

LEONの勧誘では、「ビジネス」や「副業」という言葉を避け、「コミュニティ」「一緒に夢を叶える仲間」という表現が使われる傾向があります。

これにより、MLMやマルチ商法に抵抗を持つ人でも心理的ハードルを下げて参加しやすくなるのです。

特にSNSでのDM勧誘では、最初に「あなたの投稿素敵ですね」「同じ志を持つ女性として応援したい」などとメッセージが送られ、徐々にLEONの話題へと導かれます。

こうした“やさしい誘い”から始まる点が、多くの人を惹きつける理由でもあります。

ただし、実際に話を進めるうちに「入会金」「ツール利用料」「チーム参加条件」などが提示されるケースがあり、コミュニティという言葉の裏にビジネス的な意図が隠れていることも少なくありません。

1-3. SNS（特にInstagram）を使った集客方法の特徴

LEONでは、Instagramが主な勧誘ツールとして使われています。

特に「＃女性起業家」「＃自由な働き方」「＃在宅ワーク」などのタグを活用し、夢を追う女性層にリーチしています。

投稿は統一感のあるビジュアルで作られており、信頼感を演出するブランディングが徹底されています。

また、勧誘活動の中で「50ポチ」などと呼ばれる日課があり、指定された人数に対していいねやDMを送ることで、見込み客を増やす仕組みが構築されています。

このようにして新たなメンバーを継続的に取り込み、コミュニティを拡大していく点は、ネットワークビジネスの典型的な仕組みに似ています。

SNSがビジネス拡大の基盤となっていることが、LEONの特徴の一つです。

2. 「LEON」と〈〈〈ネットワークビジネス〉〉〉の関係は？

LEONは表向きには「女性の自立を支援するコミュニティ」とされていますが、その実態はネットワークビジネスの仕組みに近い部分を含んでいると指摘されています。

特に、商品や会員制度を通して紹介報酬を得るモデル、つまり新規加入者が増えるほど上位会員が利益を得る構造が存在すると見られています。

この点で、LEONを支える企業として「ダイヤモンドライフ」という名前が挙げられており、両者の関係性が注目されています。

以下では、この企業との関わりやネットワークモデルの仕組みを具体的に解説していきます。

2-1. 企業〈〈〈ダイヤモンドライフ〉〉〉との結び付き

「LEON」の背後にあるとされるのが、ネットワークビジネス企業「ダイヤモンドライフ」です。

この企業は美容・健康関連の商品を扱っており、会員が商品を購入・紹介することで報酬が発生するビジネスモデルを採用しています。

LEONの一部メンバーは、この企業の会員であり、コミュニティを通して新規会員の獲得を促進しているケースが見られます。

つまり、LEONというサロンが直接販売会社ではないにしても、実質的にネットワークビジネスの入口として機能している可能性があるのです。

こうした企業連携の仕組みを知らずに参加してしまうと、意図せずに販売活動に関与してしまうリスクもあるため注意が必要です。

2-2. ネットワークビジネス（MLM）モデルの仕組み

ネットワークビジネス（MLM：マルチレベルマーケティング）は、会員が自ら商品を購入・販売し、さらに新しい会員を紹介することで報酬を得る仕組みです。

階層構造の中で、上位会員ほど多くの利益を得やすい一方、下位会員は収益が上がりにくいという特徴があります。

LEONでは、このMLM構造が「チーム」「リーダー」「サポート」といった言葉で表現されることがあります。

一見すると協力体制のように見えますが、実際には新規メンバーを増やすことが報酬に直結する仕組みになっており、知らぬうちにビジネス構造の一部として動かされるケースもあります。

このため、ネットワークビジネス特有のリスクを理解せずに関わるのは危険です。

2-3. 勧誘手法・商品の購入ノルマ・収益構造の実態

LEONに関連する活動の中では、「勧誘を通じてチームを拡大する」「商品を定期的に購入する」など、ビジネス的な側面が見られます。

報酬は新規紹介者の数や購入金額に応じて支払われることが多く、MLM構造そのものです。

また、実際に得られる収益は上位数％のメンバーに偏り、ほとんどの人が費用や労力に見合う報酬を得られない現実があります。

ノルマ達成のために自分で商品を買い取る「自爆買い」や、知人への勧誘を強いられるケースも報告されています。

こうした点を知らずに始めると、経済的にも人間関係的にも負担が大きくなる可能性があるのです。

3. 法的・消費者保護の観点から見る注意点

LEONのように「コミュニティ」や「オンラインサロン」と称して活動していても、実態として勧誘や商品販売を伴う場合は、特定商取引法の「連鎖販売取引」に該当する可能性があります。

この場合、運営者には契約内容の明示義務や、虚偽の説明をしてはいけないなどの法的制限が課されます。

しかし、SNS上では個人が勧誘を行っているため、法の抜け道のような形で曖昧な運用がされているのが実情です。

また、参加者自身も販売行為に関わる場合、知らないうちに法律違反に関与してしまうリスクもあります。

ここでは、LEONに関連する可能性のある法律と、注意すべきポイントを詳しく見ていきます。

3-1. 特定商取引法・連鎖販売取引（マルチ商法）の視点

特定商取引法では、会員が自ら販売を行い、他人を勧誘して利益を得る仕組みを「連鎖販売取引」として定義しています。

この仕組みでは、契約前に事業内容・商品価格・報酬の計算方法などを明示する義務があります。

しかし、LEONのようなネットワークでは「仲間作り」「夢を叶える」という言葉でぼかし、具体的な契約条件を説明しないまま勧誘するケースも報告されています。

このような曖昧な勧誘は特商法に抵触する恐れがあります。

もし契約後に不審な点を感じた場合は、消費生活センターなどに相談し、クーリングオフ制度を利用することが重要です。

3-2. 薬機法・効能表示の問題点

LEONを通じて紹介される商品の中には、美容や健康をうたった製品が含まれることがあります。

これらの製品を「飲むだけで痩せる」「肌が劇的に変わる」などと表現する行為は、薬機法（旧薬事法）に抵触する可能性があります。

特にSNS上では誇張された効果を投稿して宣伝することが多く、意図せず違法広告を拡散してしまうケースもあります。

LEONのメンバーがそうした投稿を推奨されている場合、本人も法的リスクを負う可能性があるため注意が必要です。

商品の宣伝や販売を行う際は、医薬品や健康食品に関する法律を理解した上で慎重に対応しましょう。

3-3. クーリングオフ制度・解約・返金の難しさ

連鎖販売取引では、契約後20日以内であればクーリングオフが可能とされています。

しかし、LEONのような組織では「サロン入会」「教材購入」「チーム登録」など複数の契約が絡んでおり、どこからどこまでが対象になるのか分かりにくいのが現状です。

さらに、SNSを通じた個人契約の場合、運営者が曖昧で返金交渉が難しいケースもあります。

このような場合は、契約書・領収書・DMのやり取りなどを証拠として残しておくことが重要です。

少しでも不安を感じた場合は、早めに専門機関に相談することでトラブルを最小限に抑えることができます。

4. 実際に勧誘された／参加した人の体験談から学ぶ

実際にLEONに関わった人々の声を集めると、その多くが「最初は良い印象だった」という共通点を持っています。

勧誘時には「仲間ができる」「スキルが身につく」などポジティブな要素が強調され、信頼関係を築いてからビジネスの話に移るケースが多いようです。

しかし、参加後には「毎日のDM作業」「ノルマ的な投稿」「人間関係のストレス」など、現実的な負担が重くなるという声も目立ちます。

ここでは、実際に勧誘・参加した人の体験をもとに、その実態を整理していきましょう。

4-1. 「話だけでも…」と参加してみたらという声

SNSで勧誘を受けた人の多くは、「話だけでも聞いてみよう」という軽い気持ちで説明会に参加しています。

最初はカフェやオンラインミーティングなど、リラックスした雰囲気の中で話が進みます。

しかし、話の後半で「一緒に夢を叶えよう」「成功している先輩がいる」などと誘われ、気づけば入会や購入を勧められているケースが多いです。

勧誘者は親身に寄り添う姿勢を見せながらも、背後には紹介報酬の仕組みが存在することが多く、善意のように見える行動がビジネス目的である場合もあります。

そのため、どんなに雰囲気が良くても、契約や支払いが関わる話になった時点で冷静に判断する必要があります。

4-2. 「50ポチ」など作業ノルマ・DM勧誘の実態

LEONの参加者の中には、「毎日50人にいいねやDMを送る」という“50ポチ”と呼ばれる活動を課されるケースがあります。

これはInstagramを使って見込み客を増やすための方法で、実質的には新規勧誘活動の一環です。

メンバー同士で進捗を共有し合うことでモチベーションを維持させる仕組みが取られていますが、精神的なプレッシャーを感じる人も少なくありません。

このような活動は、自由な働き方を求めて入会した人にとって矛盾を感じさせる部分でもあります。

「自分らしく働く」と掲げながら、毎日のノルマに縛られる現実があることを理解しておくことが大切です。

4-3. 期待と現実のギャップ・実質コストの問題

多くの参加者が「成長できると思ったのに、実際は負担が大きかった」と話しています。

入会費・教材費・商品購入・イベント参加費など、さまざまな名目で支出がかさみ、結果的にマイナス収支になることも少なくありません。

さらに、紹介がうまくいかないとチーム内での居心地が悪くなり、精神的にも疲弊する人がいます。

こうした環境では、成功体験よりも「やめたいけど言い出せない」という声の方が多いのが現実です。

このギャップを防ぐためには、入会前に冷静に費用対効果を確認し、理想と現実の差を理解しておく必要があります。

5. 判断すべきチェックポイントと安全に関わる方法

LEONのようなコミュニティに興味を持つこと自体は悪いことではありません。

しかし、実際に参加する前に「それが自分の望む形の活動か」「法的・金銭的に問題はないか」を確認することが大切です。

ここでは、関わる前に確認しておきたい３つの重要ポイントを整理します。

正しい知識を持つことで、トラブルや後悔を未然に防ぐことができます。

5-1. 費用や契約内容の明確さを確認すること

参加費やツール利用料、商品の購入義務などがある場合、それらが明確に説明されているかを必ず確認しましょう。

口頭やSNS上での説明だけではなく、契約書や利用規約をしっかりと確認することが重要です。

金額や条件を曖昧にしたまま契約を急かすような勧誘は、トラブルのサインです。

また、「今だけのチャンス」「先に決断した人が成功する」といった言葉も典型的な圧力表現です。

契約内容を理解できないまま支払いを行うことは避け、第三者の意見を聞くなど慎重な判断を心がけましょう。

5-2. 勧誘・商品購入・紹介の有無を見極めること

「仲間づくり」や「自己成長」を目的としたコミュニティであっても、実際には商品販売や勧誘を伴う場合があります。

勧誘を断ると関係がぎくしゃくするような雰囲気がある場合、それは健全なコミュニティとは言えません。

また、「紹介制度がある」「購入者が報酬を得られる」などの仕組みがある時点で、ビジネス性が強いと判断できます。

自分が望んでいるのは“学びの場”なのか“販売組織”なのかを明確にし、違和感を覚えたら距離を置くことが賢明です。

透明性のある運営かどうかを冷静に見極めましょう。

5-3. 代替の健全なコミュニティ・支援サービスを探すこと

女性の学びや起業を支援するサービスは、LEON以外にも多数存在します。

自治体が運営する女性起業支援センター、オンラインスクール、ビジネスコミュニティなど、法的にも安全で透明性の高い選択肢があります。

特に公的機関や認定企業が提供する講座は、信頼性が高くトラブルも少ないです。

「夢を応援したい」「成長したい」という気持ちは素晴らしいことですが、それを利用する仕組みに巻き込まれないよう注意が必要です。

安心して学べる環境を選ぶことで、あなたの努力が確実に成果につながるでしょう。

まとめ

「LEON」という名前を目にしたとき、まず感じるのは「女性が輝く場所」「仲間と一緒に学んで成長する」というポジティブな印象でしょう。

しかしながら、情報を整理すると、その印象の裏に「ネットワークビジネス（MLM）モデル」「紹介による収益構造」「SNSを使った勧誘の方法」など、慎重に考えるべき要素が多数存在します。

具体的には、入会の入口として「オンラインサロン」「コミュニティ」という柔らかい表現を使いながら、実際には商品の購入や紹介制度、毎日のDMなどの作業が必要とされていた、という体験談も報告されています。

また、法的観点からは「特定商取引法（マルチ商法に該当する可能性）」「薬機法（商品の効能説明が曖昧）」「クーリングオフ・返金制度の難しさ」など、消費者が知っておくべきリスクもあります。

一方で、女性の学び・起業・仲間づくり自体は否定されるものではなく、むしろポジティブです。ただし、そのために支払う時間・お金・精神的負担と得られる収益・成長が見合っているかを冷静に判断することが重要です。

参加を検討する際は、契約内容をきちんと確認し、「勧誘・紹介が前提になっていないか」「商品購入が必要なのか」「いつでもやめられるか」などをチェックしましょう。もし少しでも違和感があったら、他の安全な学びの場や女性支援サービスも検討する価値があります。

最終的に、あなた自身が納得・安心して時間とお金を使える場所を選ぶことが、何よりも大切です。